─ 談話室 ─
[小さな生き物の受け渡しについては目端に捉えるのみにして。
談話室の扉が開く音>>22に視線をそちらへと向ける]
やぁ、エミーリア。
[見えた姿から紡がれる言葉に頷きつつ、簡単な挨拶をした。
団長と自分以外の男性への挨拶をしないことに思うところはあるものの、彼女の境遇を思えば注意の言葉も飲み込まれる。
かつての迷子事件が誘拐未遂である可能性。
当時既に自衛団員として活動していたため、作業慣れした森の捜索に当たることになっていて。
結局、捜索前に見つかったために捜しに歩くことは無かったが、彼女が零した言葉を人伝で耳にすることにもなった。
余程恐ろしい思いをしたのだろうと、その後の彼女の言動からも窺い知れる]
なに、明日になれば天候も回復するさ。
[老尼僧から宿泊の勧めを受けて苦い顔をしているのを見て、そんな言葉をかけておいた。
苦い顔の本当の理由までは知れぬものの、不安要素は極力取り除いた方が良いだろうとの判断からだ]