― 自宅 ――――…っ ![大きな音と、それに伴う地面の揺れに耐えきれずしゃがみ込んだ。湯の入っていた薬缶は手から落ちて、床に熱い染みを作る。多少服にかかっただけで火傷はしなかった、が。アーベルが側にいたなら、彼の方に湯がかからないように咄嗟に薬缶を蹴って離した。音と揺れが落ち着くまでは、そのまま座りこんだままでいた、けれど。]…………いまの、は…[地震か、それともと。思い浮かんだもう一つの可能性を確かめるために、外に出た。]― 自宅→ ―