……え?[開けた瞬間に漂って来たにおいと吹き付けてきた冷たい風に、息が詰まる]ちょ……な、に?[掠れた声に重なるのは、低い猫の鳴き声。室内を見回して、最初に目に入ったのは開け放たれた窓。次に目に入ったのは、ベッドの上で不自然ないろに染まった祖父の姿]じっ、ちゃん?[呼んでみた。けど、答えはなくて。そっと、そーっと近づいて、もう一度呼ぼうとして]