では、僕、そろそろ行かないと。[断りを入れ立ち上がろうとしたその時、鞄から覗く真新しい本に気付いた。 ふっと目元を緩ませて、表紙の文字を指でなぞる] やれる事をやる、ですか、まったく。[奇しくも姉と似た言葉を遺した青年を思い、苦笑に似た溜息をひとつ] 貴方の力……まだまだ借りますからね? 覚悟してくださいよ。[本に向けてか、それを記した者に向けてか。 そう呟いて、少しだけ瞑目した**]