[「いっちまった」というノクロ。こくんと小さく頷いた。
ユーリがノクロに手を差し伸べるのを見て、ノクロへと今度は心配げな目を向ける。
けれど問われれば、自分のポケットの中に入ったメモを開いて、答える。]
甘香草の粉。
おいしい木の実。
……ある?
[サリィはいないから。あるんじゃないかって言われたユーリを見て、尋ねる。
お代はちゃんとポケットの中。
エトがテレーズの家の中を見に行く、というのを、頷いて、それから、空いた手の方を小さく振った。
荷物はちゃんと自分で持っていく。]
コレットおばあちゃん、火傷だから。
手伝いも、する。
[ノクロとユーリに、そんな風に、言葉を選びながら、ゆっくりと語りもした**]