― 白花亭 ― 親父さん、いる?[声を掛けて中に入る。いつもは出迎えてくれる笑顔の眩しい看板娘は居ない。それを寂しく思い、表情が一瞬歪む。料理屋の主が顔を出せば、少しだけぎこちない笑みを浮かべ] 差し入れ、ごちそーさん。 おいしかったよ。[普段ならサリィが回収するはずのバスケットを掲げてみせた。]