[――物思いに耽るかのような間は短刻に終わる。
修道士の下へ寄せる視線に映ったのは、鎖される天鵞絨>>22だったから。]
――…!
[淡い緋色を伏せるゼルギウス>>23の近く、アマンダの嘆き>>25を聴きながら。
横たわる彼の傍へ膝を着くよう近付いた。
熱を失い白く成り行く頬に添える掌は、彼が"自分"にそうしてくれた仕草に似て。
触れられぬ己の身には残る体温さえ伝わらない、けれど。]
…ライさん…。
[唯、彼の表情は、何処か望みを遂げたようにも見えたから。]
…――ゆっくり、休んで、ね。
[眉を歪めて、笑った。**]