専門は化学なんだけれど、今は国立大と軍部で共同でやってる兵器の開発の手伝いしてる。
つっか、もともと俺の下宿先兼先生がそれやってるから、手伝ってるって感じなんだけれどもな。――何年前だ。おれが17の時だから……もう6年も前になるのか。ミハエラもこーんなくらいの時。
[やっぱり手を出すと犯罪な背丈です]
この村に温泉目当てに先生が来たとき、まぁ意気投合してな。実は養子に、って話もあったけれど、それは断った。
[養子になれば、社交界入りのルートもあったが、その前に立ちはだかる男男の壁でそこを突破するに至りませんでした]
近隣諸国も力つけてきてて、いろいろそーゆーのを開発してんだ。物騒きわまりないが。
でも、そういうの持っておかないと、今度は弱国として隣国連中にうちの国が絞られちまうだろ? それをさせない為に、兵器の開発は続けていかねーといけねえ。
たとえその用途が人殺しであっても、だ。
それも、今量産の方法を考えている最中。つっても、あれ全部俺が噛んでるのは弾丸だけだけれど。
[サイドテーブルのホルスターを顎で示し]