自分で未来を掴めるのは。――羨ましい限りだな。[静かな宣言に、僅かに翠を細めて。空へと舞い踊る蒼に、ざり、と地を鳴らして一歩引き下がる。銀の飛翔を目の端に捉えて。両の手に握った刃を、眼下に広がる岩陰へと放つとそのまま右脚のホルダーから三節を引き抜いて。小さな音を立てて節を組む。出来上がった棍をぎりと握って。頭上から繰り出される蹴りを、受け止める。そのまま滑らせて軌道を逸らすと、勢いのまま身体を反転させ。空へ位置する相手の右脇腹目掛け、一閃を繰り出して。]