[大上段からの面打ちをすり抜けて、胴打ちで返すのは『得意手』。
派手な面打ちとかは中々決められない分、そういう方向に特化していたりするのは、余談として置いといて]
……とったあ!
[向こうよりも速く踏み込めた、と。
確信した瞬間、ホースの束を叩きつけ、そのまま横を駆け抜ける。
ホースが輪っか状に束ねられていたから、打撃自体はちょっと脇に滑る感じになったかも知れないが。
いずれにしても、竹ぼうきが落ちるより先に、横を抜けていくのには成功して]
っしゃあ!
[すれ違ってから三歩進んでくるりとターンして。
浮かべたのは会心の笑みだった。*]