[振り下ろされた鉤爪はナターリエの頚動脈を掻き切り、紅いいろを散らす。瞳を閉じ、両手を胸の位置で組み、祈る体勢で身体は傾ぎ。床へ倒れた拍子に組んでいた手は崩れ、床に零れ落ちる紅が服を染めていった][威嚇をしていた白猫が倒れたナターリエを振り返り、紅を避けながらナターリエの顔へと近付いて行く。その頬を何度か舐めるが、ナターリエは目を覚ますことは無く。みゃあ、と力なく小さく鳴いた**]