羨ましい……? なに、寝言……。[ついてやがる、という言葉は、棍の一閃に遮られ]ちっ![舌打ち一つ、高度を取って辛うじてその一撃を避けてから]自分で掴まなくてどうすんだよ!自分の生き方なんざ、自分で見つけて、掴むしかねぇだろうがっ![ここに来てから、幾度目だろうか、この手の事を口にするのは。そんな事を考えつつ、再度仕掛けてゆく。先ほどと同じ角度の降下──と見せかけ、直前で頭の上を飛び越えて。強引に身体の向きを変える、その勢いを乗せた蹴りを、首筋辺りを狙って繰り出す]