――…っ、!
[フェイントを交えた一閃に、僅かに反応が遅れて。
咄嗟に身体を反転させ、首筋ギリギリで受け止める。
蹴りの重さで僅かに手が痺れるも、気に留めずに]
…必至に足掻いて。見つけて。
――求めた物を掴んだ先に、この道しか残されてないのなら、
[相手のバランスを崩すために、
蹴りを受け止めていた棍の節を敢えて、解除する。
再び三節へと、解いて。]
他に、どの道を選べって言うんだ!
[神楽の韻を、振り鳴らす。
呼応するのは、眼下の岩陰に潜んだ銀刃の一閃。
自らの背後の隙間を縫って、切っ先が狙うのは、蒼を宿す――左の眼]