― 2階廊下 ―
[廊下を歩いていると、隅にある用具居れでなにか物音が気がして。
覗き込めば夜中にしか見かけない男が寝ているのが見えた]
こんなところでナニやってんのかしら。
[酒場からの帰りだとか。
客を見送った後だとか。
そんなときに村の通りでたまーにすれ違う。
――生憎、声をかけても客にはならなかった男だけれど]
……人狼にやられるまえに、風邪ひくわよ?
[声をかけても起きる気配はない。
やれ、とため息一つ。
肩にかけていたショールを寝てるニキータの上にかけて、その場を後にした]