ミレイユちゃん、……あの、ね。だいじょうぶ。[目を合わせようとして、言葉を考えて。大丈夫? という問いかけではなく、安心させたいから、ぎこちなく、笑って。サリィは、消えてしまった。いきなりだった。どうしたんだろうって、そんなことミケルにはわからないけれど。ミレイユの様子が、気がかりで、安心してほしくて、精一杯笑おうとした。それから、視線を、サリィと行こうとしていた方向に投げる。そこに人の姿をとらえると、ほっとして、ようやく肩の力が抜けた。]