[冷たい闇の中で、頬を叩かれる衝撃をどこか遠いもののように感じていた。
深く沈んでいってしまいそうな意識を、早く水から上がらないと、とぼんやりした思いのまま引き上げる]
ん……
[僅かに瞳を開くと、魔族の顔が間近にあった。>>31
驚きに息を呑んで]
お、ま…………う、げほっ、げほっ!
[か細く発せられた言葉は途切れ、咳と共に水を吐き出す。
ぜーぜーと荒い息を吐きつつも、その眼は黒い霧を漏らす左肩>>29を見上げた]
お前……また、傷が増えてる。
左肩は拾ってきてやったぞ……早く、治さないと。
[転がったままの左腕を、目線で示した*]