[重心を傾けていた物の消滅に、大きく態勢が崩れる。
立て直しを、と思う所に飛来する──銀。
それが狙う先に、躊躇いなく左の腕をかざしてそれを受け止めた]
……んなもん……人に、聞くんじゃねぇやっ!
[零れる紅と、痛みを物ともせずに──否、痛みを誤魔化すためか。怒鳴りつつ、地面に降りる。
解ける翼、舞う、銀の羽。
自らとは異質な銀を、腕から引き抜いて]
俺には、お前の道なんざ見えねぇ、お前が何を掴んだのかも、なんでそれを掴んだのかも、しらねぇ!
そんなんで、どうしろのなんのと聞かれて、どー答えろってんだ!
人に物を聞くときゃ、筋道立てて、ちゃんと説明しやがれ!
[怒鳴りながら、手にした銀を投げ返し、そして]
Reine Luft……Anfang.
Ein Faden geworden die Klinge!
[糸を目覚めさせて刃を与えつつ。先に投げた銀を追うよに走り出し]