……ん、りょーかい。
あ、こっちの鎮痛剤、ちょっと時間かかるかも。
もう二、三日しないと、採れそうにないんだ。
[採れそうにないのが何か、は言わずもがなか。
肩から下げた籠の中からは、蓋をしていてもわかる薬草の香が漂っているし、何より服のあちこちに汚れやら枯草やらがくっついているわけで。
採取の帰りなのは、一目瞭然]
あんまり急かしちゃうと、次が育たなくなるからね。
[にぱり、と笑う様子は屈託ないもの。
幼い頃から森に出入りして、その恵みに触れてきたから、そんな言葉も自然と口を突くのだった。*]