[簡単だが温かな食事を済ませると、皆ある程度落ち着いたようで談笑する様子すら見えるようになり。
食器を片付けたり、横になりたいという者にゲルダに断ってから毛布を貸したりしている内に風雨が弱くなったと思ったところに、幼馴染が帰ると言い出した。]
…ライ。お前…
………気を、つけろよ。
[名を呼ぶ声音と視線だけで止めようとするも、言い出したら聞かないことは長年の付き合いで熟知しており。
溜息とともに既に出ていった幼馴染の背に声を投げた。
そのまま空に視線を向けて、嵐が確かに通り過ぎようとしているのを確認することは忘れなかったが。]