─ 広間 ─[向けられる視線>>16に、天鵞絨が向かう事はない、けれど。対なる蒼花であれば、何かしら、感じるものもあるか。朱の茨の静かなる浸蝕、その予兆。そして、朱花が孕む異様な熱も]……ちょっと、まって。[用意されたシーツがブリジットを包み込む前、小さくそれを押し止め。冷たくなった頬に手を触れて、しばし、言葉を探して、でも]……ごめん。[やっぱり、それしか言えなくて。手を離すと、包み込む作業を任せるべく、一度下がる]……大丈夫。[短い言葉は、姉に向いたもの]