[しゃがみこむ銀茶の髪の少女へと、私は恐る恐る近づく。震える様子を見れば、その髪へと指先を伸ばして。側にあった陽の麗人も、対の一つへと歩み寄り力づけようか]……マテウス殿……熊の御方…?怪我をしたまま、囚われたなりや…?[話を聞けば、愁いを帯びた目が地面の凹み――地の獣の匂いの強く残る場所へと吸い寄せられる。同時に強い血の香りに僅か眩暈感じるも、倒れぬよう気を張って]