─ 三日目/→路地 ─[宿を出るとすぐ、視界は灰色に閉ざされる。色のない、息の詰まる世界。そこに一つだけ、炎が揺らめく。こちらを呼ぶように飛ぶそれは、白かった。いつもと同じだった]…………。[炎に引かれてたどり着いた先、耳に届くのはロミの声>>18と、カヤ>>20の叫び。黙って立つヘルムート>>19の横をすり抜けるようにして、路地を覗き込み]……ユリさん、ここ?[確かめるように問いながら、奥に歩みを進める。色のない世界にある、唯一のいろ。その周囲を巡るのは──]