― 血の臭いのする階段 ―[恐い。 この先を確かめるのが、ものすごく恐い。 それでも――足は自然と確かめるかのように、臭いの元へと近づいていく。 一歩一歩、階段を下りればさらに血の臭いが強くなる。 そして見えたのは――赤にまみれた金]―――――っっ!![声にならない悲鳴があがる。 逃げて行くような、小さな赤い足跡にも気づかないで慌てて首やお腹から血を流すマリーへと駆け寄った]