―西エリア―
防ぐだか……っ
[相手の武器が変形し、腕を守る形となる。
手応えは硬く、ダメージはあったろうが決定打とはなり得ないだろう]
(だども、圧しているのはオラの――)
…………!?
[振り抜いた槌を戻し体勢を立て直そうとした刹那、脳の奥を痺れさすような一撃に足元がふらついた。
それが鼻腔を突く甘い香りのせいと気付けば、反射的に左手を槌から離し、腕で鼻を押さえる]
なんだこりゃ……毒だか……?
[さすがに片腕だけでは、満足に武器を扱えない。
匂いの正体がわからぬ事もあり、警戒するように一度距離を取った]