…ん。 ――――あ、[ライヒアルトに小さく頷いて見せたあと、ロミの笑顔に顔を斜めに傾げ、ショルダーバッグへ手を入れる。取り出したのは、尾の丸い猫が刺繍されたハンカチ一枚でそっと、ロミへと差出した] こ、ここれ、ああげる… こ、こここの前、広場で落したおお財布、 ひ、ひひ、拾ってくれた、お、お礼…[一ヶ月ほど前の出来事だから覚えているか知らないが刺繍は糸の流れが毛並みを表す満足の出来だった]