[影は無形。
獣型にも、無機物にも、人型にも形作る。
しかして影は実物の模倣でしかなく。
決して本物になることは出来ない。
だが本物である必要は無く。
本物と思い込ませれば良いだけである。
彼女は偽りの世界で生きてきた。
刹那ならば、成りすますことも可能だろう]
[『遊技場』へと集められた者達が持つ武器。
特殊なものもあるが、一般的なものもあり。
ある程度ならば模倣も容易いだろう。
ナイフ、剣、刀、銃──無理をすれば、大鎌も。
影で作ったそれらを手に、彼女は不定形の影を纏った。
不定形の影は使う武器によって姿を変える。
その武器を得物とし、振るう人物の姿へ──]