― 宿屋 ―[フォルカーの語る御伽噺の続き>>1:329少しだけ懐かしむかのように少女は目を細めた]そうそう。あそこ、好きで。何度も読み返したね。[幼心に感動して御伽噺の中の二人の関係がとても眩しく感じたのを思い出す。はたりと瞬く処女の眸にフォルカーの双眸が映り込む。距離を縮めひそりと内緒話をするかのようにして]御伽噺の二人みたいに特別な力がなくてもね私、フォルカーの事は信じていられると思う。[疑えないであろう彼にそう告げて小さく微笑んだ]