[きっとこの中では年上なんだから。しっかりしなきゃだめだと思っていた。大人の仲間入りしているんだから、と。なのに、今は、そんな気概も余裕も微塵もなかった。目の前で命を奪われた者がいる。第一の犠牲者さえ見ようとはしなかったのに既に情がわいてしまっていた相手が殺されてしまうのをただ、傍で何も出来ずみていることしか出来なかった]アズマ、くん。[ぽつ、と名を呼び眉を寄せる。Pecheが呼ぶを聞き、ゆると其方に顔を向けた。肩に触れた彼女の手から震えが伝う]