ッ、 ァ 、ァグッ──!![突然、左手に灼熱に侵されたような激痛が走る。右手で左手首を握り、膝を付いた態勢で両腕を雪の上に落とした。呼吸は乱れ、額には珠のような汗。痛みに耐える左手は固められた雪を掻き毟った]な……に、………ック……[痛みの残る左手を強引に持ち上げ、掌を上に向ける。熱を帯びているのか、雪を掻き毟った手からは湯気が上り。痛みの中心となっている掌には]───…… は、 な…?[小さいが花と分かる朱色がいくつも寄り集まり浮かび上がっていた**]