[キリルが血に赤く染まる。
血を流し横たわるイヴァンへと触れるのを視界に写し。
レイスがあとずさるのが見えた。
袋を抱きしめたまま、震えていれば。
先ほど別れたばかりの人の声>>19がして、はじかれたように振り向いた]
ゆ、ユーリー、さん……
イヴァンさんが……
[震える声ではまともに言葉にならない。
叫びをあげて駆け出すキリル>>12に、咄嗟に追いかけようとして。
けれど、ユーリーに引き止められた]
キリルが……っ、ユーリーさん、離して……っ
[血に染まったキリルが夜の闇に消えて行く。
けれど、追いかける事は許されなくて。
レイス>>26がその場で呆然としているのが見えても声をかけることもできないまま]