[オリガの部屋は僕の部屋の隣。客間を出て直ぐ隣の部屋の扉の前に行き、ノックしようとした時だった]─────………![この階に漂う匂いに、僕は敏感に反応した。アナスタシアの書斎に行った時に嗅いだ匂い。誰かの死を示すもの。まさか、とオリガの部屋へと視線を向けたが、匂いの根源はここではないらしい。ほんの少しだけ安堵して、周囲を見回すと僕は匂いの元を探し始めた]