―階段上―[佑一郎にも蛍子にも、ことの顛末を聞かれたなら同じように答えた。春の視線を感じながら]……狼でした。[蛍子の問う声にははっきりと返す。片手には部屋を飛び出した時のまま、携帯を*握り締めていた*]