なるほど、なんとなく推測される理由のひとつ、思い当たるものがありますが…
まぁ、実際のところはどうなのか、本人のみぞ知るところ。
[かつて自分がここに来たばかりのころ、見知らぬ土地、知った仲間は一人もおらず、
そして住む世界の違いは生活の細かなところにまで及ぶ、なにもかもが自分が知るものと一致しない。
そんな世界でも自分が生きていこうと、そう心に決めることができたのはきっと、そう思いながら隣で話す相手の顔を見上げる。
羨望と、憧れを超えた感情のこもった眼差しで見ていて。
ヴィターはその様子を遠巻きににやにやと見ていた。
それも少しの間のこと、ディルスタンを見るのは生徒を気遣う導師のものに]
たとえ推測があたっていたとしても、その理由ならば、本人の問題ですからね。
あとはきっかけ次第でしょうか。
[そんな話の合間、自分の期待にこたえたその人は自分の期待を裏切らない結果を出し]
おお、さすがはディル導師ですね。
[自分が捕まえたわけではないのにどこか嬉しそうにしていた]