人狼物語 ─幻夢─

83 血塗れの手


アレクセイ

人狼の食欲を増す香料だとかそんな話だったな。

[肩を竦めて]

先に来た彼女も、熱で休んでいたとか聞いたよ。
そこで会っただろう? 声が聞こえていた。
単純に体の良い、隔離場所なんじゃないかとすら思えるな。

――縋るようなもんでもないだろうにな。
もし人狼がいるなら、窓の外にだって出られるだろうに。

[ちらと視線を窓へとやる。
打ち付けられた板、人狼の存在の伝承を信じれば、そんなもの無意味ではないのかと言いたげで]

一日、待てば、開放されるんじゃないか。
誰も被害者がいなければ。そこに書いてある通りに。

――やぁ、ベルナルト。厄介事にまきこまれたな。

[書かれた名前の人物を見る目は、既に名を知っていたから揺らぐ事は無い]

(47) 2013/04/28(Sun) 01:38:26

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