人狼の食欲を増す香料だとかそんな話だったな。
[肩を竦めて]
先に来た彼女も、熱で休んでいたとか聞いたよ。
そこで会っただろう? 声が聞こえていた。
単純に体の良い、隔離場所なんじゃないかとすら思えるな。
――縋るようなもんでもないだろうにな。
もし人狼がいるなら、窓の外にだって出られるだろうに。
[ちらと視線を窓へとやる。
打ち付けられた板、人狼の存在の伝承を信じれば、そんなもの無意味ではないのかと言いたげで]
一日、待てば、開放されるんじゃないか。
誰も被害者がいなければ。そこに書いてある通りに。
――やぁ、ベルナルト。厄介事にまきこまれたな。
[書かれた名前の人物を見る目は、既に名を知っていたから揺らぐ事は無い]