─酒場→宿泊部屋─
[廊下を歩くとその先に人影を発見する。開かれた扉の前、立ち尽くすような姿。異変を感じそちらへと近付いた]
おい、何かあった……!?
[訊ね切る前に部屋の中が目に入った。クロエの肩越しに見た部屋には鉄錆の匂いが充満している。その中には生を失った少女と、表情を変えぬ青年の姿があった]
っ…!
……ライヒアルト、おめぇがやったのか?
[クロエを庇い、赤が目に入らないように前に出る。まさかと思いながらライヒアルトにはそんな言葉を投げかけた。今、自分とクロエ以外に身の潔白が為されている者は、居ない]