……なんで、そっちから……。[疑問は感じるものの、とりあえず、行かない、という選択肢はない。まだ持ったままだった笛をひょい、と投げ上げ、どこかへ消して]とりあえず、行ってみるか。[思いっきり、軽い口調で言いながら、ひょい、と窓から飛び出した。重力に引かれて落ちるのは一瞬、すぐさま、白が翻る。紅のジャケットとは完全に対照的な、白の龍翼。本性の部分解放に伴い、『金』気は少し増したかも知れない。ともあれ、開いた翼で大気を打ち、向かった先は、屋根の上]