― 1F非常口 ―[闇に目が慣れてくれば高峰響の身体が無残に引き裂かれている事がわかる。彼の居る場所を中心に床に広がる液体。佑一郎は駆け寄り響の肩を掴んだ]響、響……ッ、しっかりしろ、響!![佑一郎らしからぬ取り乱したような大きな声が非常口から廊下へと響いた]何があったんだよ。おい、目を開けろ、響……ッ!![幾度となく親友の名を呼びその肩を揺さぶる。響は何の反応も示さない]