─ 雪原 ─[雪を踏みして近づく男に顔を向ける]お前も私を殺したいのか?あの娘のように。[昨晩手に掛けた娘。司書の男はそれを知ってここに来ているのだろう。ならば言いたいこともやりたこともよくわかる。人間というものは時に理不尽さを想いの強さでで正当化する。そんなときはただそれは間違っていると教えてやればよい]あれは、正当防衛というものだぞ。[もう何も残っていないというのに、いまだにニンゲンの振りを続ける自分の滑稽さに笑いが漏れそうになる]