あっ。[おじさんの声の代わりに、知った声が聞こえてくる。]かやにいちゃ![ぱっと百華の手を離し、黒江をすりぬけ霞の向こうへ。おじさんがまだいるかもしれない、とかいう思いはすっとんでいた。路地の間から、ひょっこりうさぎと飛び出した。]