[今のカチューシャに損傷の激しい兄の姿を見せるのは忍びない。腕の中にある彼女に向ける言葉を悩むような間が空いた]少し休んだ方がいいかもしれないね。[血の気の失せたように映る彼女から玄関の奥へと視線を移す。ふ、と彼女へ眼差しを戻し]キミに見せられるような有様じゃ、ないんだ。キミには昨日までのマクシームを覚えていて欲しいと思う。けど、……会いたいなら、[男は彼女の答えを待った。どちらにせよ必要とされる限りは彼女を支える心算で**]