[それから、ユリアンの話を聞いて、それも、ひと段落した頃か。] …ユーディ。[友人の名前を呼んで、手招く。] ……さっき。居合わせた、と、言っただろう?[やはり主語のないままで。消えた人の事を、尋ねる。] ──どんなだったか。と、 聞いてもいいかね。[聞いた処で。どうしようもないことだったかもしれないけれど。それでも、消えた時の事を知りたくて、居合わせていた、というユーディに、こっそりとそんな話を尋ねた。]