─ 雪原 ─……あの娘?[談話室には踏み込まずに来ていたから、ミリィの事は知らぬままだった。だから旅人の言葉>>48の意は知れず、天鵞絨が緩く瞬く]正当防衛……誰かを、手にかけた、という事か?[確かめるような問いかけは、旅人に何を思わせるか。青年はひとつ、息を吐いた後、天鵞絨を上げて真っ直ぐ、旅人を見る]殺したいのか、と問われるなら、是と返すしかない。……月のいとし子たるあなたを、このままにはできないから。[ついで、紡がれた言葉は視線と同じく迷いなき響き帯びるもの]