―北部―[互いの間合いに、一歩ばかり足りない所で、足が止まる] ……はっ。[掛けられた言葉に、短い吐息が漏れた。 当然と笑んだせいだったのか、緊張のせいだったのかはわからない。 柄を握る手に力を籠めて、前者と見えるように唇の端を挙げる] 勿論、ここまで来たら――[相手の手が、剣へと動く――] 逃げるはずが、ねえっ![機先を制すように、大きく一歩を踏み込むと同時、全力で鉄槌を右上段から振り下ろした]