― 1F非常口 ―詰まらない冗談は止めろ、よ……。嘘だって言えよ……、響……。[情けなく歪む表情を見る者はいない。肩に置いた手を響の首筋へと宛がう。佑一郎の指先に響の脈が触れる事はなかった] ――…ひ、びき。[滲んだ視界の先に居る親友は既に息絶えていて] 響、……ッッ[動かぬ親友の名をただ只管呼び続けるのは佑一郎が彼の死を認めたくない、から――]