─ 黒珊瑚亭 ─[アーベルの投げやりな意見を真に受けて>>47揃っていた者達を見回してしまう。二階の準備が整うのを待っていたのか、奥にいたゼルギウスの視線は呆れているように感じられて、少し顔を赤らめた]それこそ出てくるはずないだろう。殺してくださいというようなものだ。[照れ隠しのようにアーベルを睨んだが、続いた言葉に険を解いて頷いた]誰を死なせたいとも思えないから。困るわけだけどな。[これ以上は堂々巡りか。腕を組んで息を吐いた]