[ジラントを気遣うような言葉は口から零せても。サーシャのように口角を上げたりはできなかった。笑みの形一つ作れないのは、未だ抜けない緊張故、と言えばそれは嘘ではなかったが――。]あ。うん、行ってらっしゃい、サーシャさん。[何だかんだで話を聞き続けていた自分の姿が、サーシャに如何映っていたかはメーフィエには解らない。ただ少なくとも、この場で命を取られはしなかったことには安堵して。彼が>>31が立ち去るのを見送った後、小さく息を零した。]そうね。あたしもこんなところで立ち止まってる場合じゃ――。