─中央部・廃墟─
[武器が自分であると聞き、短くも無い溜息をついた]
嫌な方と似たものですわ。
[当初より感じていた相手に対する不快感は、同族嫌悪に似たようなものだったのだろうか。掃射し終えた銃を消すと、体勢を低くした状態から立ち上がる。左足首に鈍い痛みを感じたため、右足を軸にして負担をかけないようにした]
(受けるには流石に無理な体勢だったかしら。
出し惜しみはしてられませんわね)
[あわよくば武器のみで、と考えていたが、その考えを改める]
わたくし、性格が良いつもりはありませんし。
[臆面も無く言うと、両腕を胸の位置でクロスさせ、手をそれぞれの肩のタトゥーへと添える。何かを引き抜くように腕を動かすと、肩のタトゥーが消え、右手にはスズメバチの装飾が成されたショットガン、左手にはアゲハチョウの装飾が成されたハンドガンが現れた]
地面に這い蹲らせて差し上げますわ。
[ショットガンを一発、カルメンへ向けて放つ。その間、左のハンドガンは見当違いに何発か地面へと弾丸が撃ち込まれた。不規則な位置に複数の弾丸が地面へと減り込んで行く]