― 昨晩・使用人の自室 ―[鳴り止まぬ風の音を聞きながら、寝台に座る。暫し、帽子横の小さな斑点入りの琥珀とお守りを見ていたが、やがて横になり、薄らと黒曜石の眸が開いた、うつつの中で。] ―――ええ、まあ。 ―――マリーが帰っているので。 ―――俺は土いじりをしてる方が気が楽です。[ニーナを音楽室へ案内>>1:137している最中、オードリーに話しかけられた時の様子が脳裏を巡る。幾分か口調が崩れているのは、オードリーとは、外の仕事をしている時に話した事が多かったからだろう。]