[アーベルが近付く気配に顔をあげた。彼の手にある包丁には警戒の色を滲ませるが隣にある救急箱と、彼に殺意が無い事に緊張を僅か解く]アーベル ?[潤みを帯びた蒼が彼が何を為すかを不安げに見詰める。エーリッヒが紡ぐ声は酷く苦しげに聞こえて泣きそうに歪む顔]そんな覚悟、勝手にしないで…ッエリィまで……、私をおいてくの …?[いやだと首を振る様は駄々をこねる子供のようだった**]