[泣いたままの涼と一緒に歩き出す。酷い惨劇に、自分も泣きそうではあったけれど。子供が泣いているときに、大人まで泣くことは許されない。そう思い、歯を食いしばった。涼を連れて歩いていれば、先ほど突然姿を消した、奏の姿。思わず、「無事でよかった」と一声掛ける。問いかける言葉に>>38一瞬どう答えようかと悩んでいれば、椅子に乗せられた、赤く染まった瑠衣の姿。見れば、一目瞭然だろう]